システムエンジニアの単価相場
システム開発会社が設定するシステムエンジニアの人月単価は、契約する企業やプロジェクトによって異なります。これは、同じ要員を提供する場合であっても、契約相手や対応内容・リスクによって値段を変えることが往々にしてあるからです。
また、会社の規模や地域によっても単価相場は変わってきます。
自社の単価を公表している企業はほとんどありませんが、おおよその「妥当な値段」というものはありますので、ここで紹介したいと思います。
なお、以下のSE単価相場は私がこれまでにさまざまなIT企業の関係者からお伺いした内容をもとにした個人的な見解ですのでご了承ください。
とはいえ、同業者の方が見れば、遠からず当たっているのではないかと思います。
SE単価相場
分類 | 大手IT企業 | 中小IT企業 | 役職例 | 備考 |
---|---|---|---|---|
超上級SE | 180〜200万円 | 120〜140万円 | 部長 | 専門技術を有したSE、プロジェクトマネージャ |
上級SE | 140〜160万円 | 100〜120万円 | 課長 | 顧客との折衝を行えるプロジェクトリーダー |
中級SE | 100〜120万円 | 80〜100万円 | 主任 | 数人程度のSEやプログラマをとりまとめるサブリーダー |
初級SE | 80〜100万円 | 60〜80万円 | 平社員 | 個別機能のシステム設計や開発を行うSE |
SEの単価相場を理解するためのポイント
SEの単価相場を理解するために把握しておかなければならないポイントとしては2つあります。
会社規模によって異なる
大手企業や外資系のエンジニアは中小企業と比べて3割〜8割くらい単価が高くなります。
これは大手企業には優秀な人材が揃っているためです。それら優秀なエンジニアを育成するための、エンジニアに対する教育システムが充実しています。
開発するシステムに関する知識だけでなく、プロジェクトを円滑に進めるための管理手法を日頃から学べる環境が揃っており、それらの教育にコストをかけている分だけ単価が高くなるということです。
また、過去に多くのプロジェクトの実績があるので情報資産が蓄積されていることから、品質の高いシステムを納期通りに提供出来るだけの土台が揃っています。
エンジニアのスキルによって異なる
上記表の通り、超上級SEと初級SEとでは単価にして倍以上の差があります。
超上級SEはプロジェクト管理や顧客折衝を担当することが多く、システムに対する高度な知見や技術力を要求されます。また、配下SEの要員管理やコスト管理など、責任範囲も広くなるため、120万円以上の高単価を設定している会社は多いです。
超上級SEは会社の看板となるSEですので、通常はエース級の人材が配置されることもあり、ユーザーから見るとそれほど当たり外れは少ないSEと言えるでしょう。
いっぽうで、初級SEは入社したての新人SEも含まれますから、超上級SEに比べると技術力という面では大きく見劣りします。
初級SEの場合は将来マネージャクラスに昇格するような能力の高い人から、あまりSEに向いてない人まで混在していますので、人材の当たり外れは多いと言えるでしょう。
そのため、発注する側からみた場合、初級SEが費用対効果の面で満たしているかどうかを注視していくことが重要なポイントと言えます。
SEの技術力によって、生産性やプロジェクトの貢献度という面では、単価以上の差が出ることも多々あります。
採用しているSEが相場に合った値段かどうか、個々のプロジェクトで活躍できる人材であるかどうかを見極めることが重要です。
1カ月で150万円以上を稼ぐフリーランスSEがいるという事実
私は10年以上、フリーランスSEとして企業に常駐する形で働いていますが、人月単価はだいたい70〜85万円の範囲で収まっています。
普通に生活するには十分な収入を得ることができていますが、知り合いのSEの中には1カ月で150万円以上も稼いでいる人もいます。
なぜそんなに稼げるのか聞いてみたところ、相場以上の単価で契約するためには、「エンド企業の直請けであること」「自分のスキルを活かせる案件を選ぶこと」などのポイントを押さえておく必要があるそうです。
ちなみに、フリーランスSEで稼いでいる人のほとんどは、「エージェント」と呼ばれる案件を紹介するサイトで条件の良い仕事を見つけています。
実際、エージェントで案件を見つけたエンジニアの中には、1カ月で161万円も稼いでいるSEがいるそうです。
フリーランス案件サイトの最高単価は以下の記事でまとめていますので興味のある方は読んでみてください。
フリーランスエンジニア 案件サイト 24選 - 【最高単価/募集地域/公開案件数】まとめ
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