C言語
概要
C言語は、1972年にAT&Tベル研究所のデニス・リッチーが主体となって作ったプログラミング言語です。
WindowsやLinuxといったOSだけでなく、PythonやRubyといったプログラミング言語自体もC言語で作られています。
良いところ
他の言語と比べて実行速度が速いのが特徴です。
処理内容によってはインタプリタのスクリプト言語と比べると100倍もの速度差になることもあります。
これまで何十年もメジャーな言語として利用されていて、C言語で作られているシステムは数えきれないほどあります。そのため、今後も需要がなくなることはないでしょう。
また、サンプルコードやライブラリも豊富で、分からないことがあっても書籍やインターネットで簡単に調べることができます。
悪いところ
ソースコードの量は多くなりがちです。
また、メモリやポインタを操作する方法を間違えて記述するとプログラムは簡単に落ちてしまいますのでプログラミングに際してはそれらの概念を理解しておく必要があります。
サンプルコード
C言語で「Hello World」を表示するソースコードです。
#include <stdio.h >
int main(void)
{
printf("Hello, world!");
return 0;
}
サンプルコード解説
1行目の「stdio」は、「standard input/output」の略で、日本語に訳すと「標準入出力」となります。「エス ティー ディー アイ オー」もしくは「スタンダード アイ オー」と読みます。
「.h」はヘッダファイルの拡張子です。
「stdio.h」というヘッダファイルには、標準入出力に使われる「printf()」や「scanf()」といった関数の宣言が書かれています。これらの関数が利用できるように、標準入出力用のヘッダファイル「stdio.h」を含めますよと宣言するのが、冒頭の 「#include」の意味です。
「int main(void)」はmain関数と呼ばれ、C言語のプログラムを実行するときに一番最初に呼ばれる関数です。関数とは、引数(ひきすう)と呼ばれるデータを受け取って、結果を返す命令文の集まりのことです。
C言語の関数は「返却する結果の型 関数の名前(引数)」というルールで書きます。
ですので、このmain関数は引数「void」を受け取って、「int」型の結果を返す「main」という名前の関数という意味になります。
ちなみに「void」は「何もない」という意味なので、ここでは引数は「なし」という意味です。
「int」は整数を意味する型なので、この関数では整数を返却します。
printf()は引数で与えられた文字列を標準出力に出力する関数で、ここでは"Hello, world!"という文字列を出力しています。最後に「return 0;」で、main関数の宣言通りにint型の整数0を返しています。
コンパイル方法
先ほどのサンプルコードを「hello.c」という名前で保存します。
UNIX系のOSでは「cc」というコマンドでコンパイルができます。
「cc」は「C Compiler」の略です。
> cc hello.c
コンパイルが正常に終了すると、「a.out」という実行可能なファイルが出力されます。
なお、Windows系OSでのコンパイルはVisual Studioなどの開発環境で「ビルド」を実行すれば実行可能ファイルが作成されます。
実行方法
UNIX系OSでは「a.out」を実行すると「Hello, World!」が標準出力に表示されます。
> ../a.out
Hello, World!
Windows系OSではビルド時に作成された実行可能ファイルをダブルクリックすると
コマンドプロンプトに「Hello, World!」が表示されます。
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