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シンクライアントとファットクライアント

最近のシステム開発の現場で使用するクライアント端末は大きく2つに分類されます。

 

まずひとつ目は「シンクライアント」です。現場では「シンクラ」などと略されて呼ばれています。

 

シンクライアントの特徴

シンクライアントとは、サーバ側でほとんどのファイルやアプリケーションなどの資源を管理することで、必要最低限の記憶媒体やアプリケーションソフトしかもたせていないクライアントコンピュータのことを指します。

 

クライアント側にデータを持たせない特性上、機密情報や顧客情報の漏えいを防止できるというセキュリティ面のメリットにもつながるため、最近の企業情報システムではシンクライアント端末が主流になりつつあります。また、他にも安価で導入できるというメリットもあります。

 

もうひとつの端末は「ファットクライアント」です。

 

ファットクライアントの特徴

ファットクライアントとは、クライアント側で処理を実行するための記憶媒体やアプリケーションソフトなどの環境をすべて備えたコンピュータのことを指します。

 

ヨドバシなどで売っている、いわゆる普通のパソコンですね。

 

ブラウザやオフィスツール、メールクライアントなど、いろいろなアプリや機能を実装しているため、値段も高価になります。これらの端末は、以前までは単に「クライアント」とか「パソコン」などとと呼ばれていました。

 

しかし、「シンクライアント」が普及しだしてからは、シンクライアントと区別するために「ファットクライアント」と呼ばれるようになりました。

 

ちなみに、個人が所有するパソコンはアプリケーションを端末にインストールして使ったり、データをパソコンに保存したりしますので、「ファットクライアント」ということになります。

 

「シン(Thin)」と「ファット(Fat)」

シンクライアントの「シン(Thin)」は「薄い」という意味です。ディスプレイ、キーボード、マウスといった最小限の入出力機能と、サーバに接続するための最小限のネットワーク機能を備えているという特徴から、「Thin」と名付けられています。

 

いっぽうのファットクライアントの「ファット(Fat)」は「太い」という意味です。「シンクライアント」と対比する表現として使われるようになりました。

 

シンクライアントはノート型もデスクトップ型もありますが、外観はファットクライアントとほとんど見分けがつきません。そのため、たまに「その端末はファットですか?」と聞かれることもあるので、「シン」と「ファット」の違いは覚えておいて損はないと思います。

 

それぞれのメリット/デメリット

シンクライアントとファットクライアントのメリット/デメリットを整理してみました。

  シンクライアント ファットクライアント
導入コスト 端末は安いが、サーバ構築費用は高い 端末は高いが、サーバは安く済む
セキュリティ面 優れている 劣っている
オフライン作業 サーバに常時接続が必要なので不可 可能

 

ファットクライアントのメリットはオフラインで作業ができるという点です。しかし、無線LANで常時接続することが常識となった現在では、あまりメリットではなくなりつつあります。

 

いっぽう、シンクライアントのメリットは導入コストが安いという点です。シンクライアント用のサーバ構築に投資が必要ですが、利用する人数が多ければ多いほど、ボリュームメリットが享受できます。

 

デメリットとしてはサーバやネットワークの障害が発生したときに、接続している全てのクライアントが使えなくなってしまうという点です。

 

ただ、最近ではサーバやネットワークの信頼性が高まっており、めったなことでは障害が起きることはないため、今後も多くの企業でシンクライアントの導入が進んでいくものと思われます。

 

 

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